スギケンの闇鍋風ドールブログ

ドールの話をメインに、カメラ、漫画、イラスト、アニメ、映画など、ある方面に偏った趣味を闇鍋風に送る不定期日記です。                

うちの子紹介10人目 ~綾瀬亜美さんの事情~ その13

前回の続きです~。

今回で、この一ヶ月連載コントも遂に最終回となります。

文章の構成、撮影、そして編集も、かつて無いボリュームになりましたので
大変でしたが、苦労した反面、やり終えた達成感はあります。
途中、編集済みのストックが無くなり、ぷち焦ったりもしましたがw なんとか無事
終える事が出来ましたね・・・・。(^^;)

というか、微調整を繰り返し、この最終話が完成したのも、今です・・・・。w
土日水UPと決めていたので、予定時間ギリギリ・・・・OTZ(23時55分)

本編は今回で終わりですが、アフターストーリー的なショートが、もう1話ありますので、
宜しければ、近々掲載予定のそちらも読んでいただけると嬉しいです。

それでは、どうぞご覧くださいませ。

続きもののドールコントですので、前回までをお読みでない方は、その1~12を先に
お読みになってからご覧ください。


亜美325

それは、世に言う旅客機墜落事故が起きた当日の事・・・。

上司から突然、行き先変更が言い渡された。

その時の私は、あぁ・・・この行き先変更が私の運命だったんだな・・・。
と思い、内心落ち込んでいた・・・。
亜美327


あまりの落ち込みから、新しい変更先の場所を調べる気力も無かった・・・。
亜美326


旅立つ私を見送りに来たスギケン君は、とても元気だった。
昨日のスギケン君とは、あきらかに別人・・・。
亜美373


今の彼に何を言っても、今の私の気持ちは分からないだろうな・・・。
亜美341

そう思って、私もなるべく普段通りに接したけれど、
内心凹んでいた私は、彼に行き先変更の事すら言えずにいた・・・。
亜美346

だって、この時は行き先が変更になった事によって、自分が事故か
何かに巻き込まれたと思っていたのだ。

行き先をあまり気にしていなかったスギケン君は、私が
当初と違う方面の旅客機に乗り込んでも気付いてはいない様子だった。
亜美347


そして不安な気持ちのままの私を乗せた旅客機が、
定刻通り飛び立った。


飛行中は、それはもう気が気ではなかった・・・。
数秒後には機体が、ぐらつくのでは・・・そんな恐怖が絶えず私を襲った・・・。
亜美349


・・・・・・・・・。


だけど、無事に現地に到着してしまった私は、おかしいな・・・と少し
思い始めた・・・。
亜美342

そして、私が当初乗るはずだった行き先の旅客機が墜落したと
知った時は本当に驚いてしまった・・・。
亜美334

どういう事だろう・・・・と思い、色々調べているうちに、
偶然にも、私と同姓同名の人間が、搭乗リストに載っている事に気付き、
・・・これは・・・もしかしたら・・・と思った。(^^;)
亜美350


ここで、変更先を事前に調べなかった私の落ち度が裏目に出る事になる・・・。
この時、私が行き着いた先は、とても日本と連絡が取れるような場所では無かった・・。
亜美348

しかも、当日の行き先変更の件は、私の両親にすら言っていない・・・。

これはまずい・・・と焦り始めた私だったが、命じられた滞在期間が、
2年という長期に渡るものだった事から、いつまでも連絡が取れず、
徐々にこの現状を把握し始める・・・。


つまり・・・・
亜美351


“あぁ・・・なるほど・・・・変な勘違いが起きて、
身内では私が死んだ事にされるのか・・・。”


・・・・・と。OTZ
亜美335


両親も行き先が、元のままだと思っているから、疑いもしないだろう・・・。

でも、両親やスギケン君が会社に問い合わせれば分かりそうな気もするけど、
どうしてそうならないのか・・・・。
亜美336

普通なら真っ先に、勤め先へ連絡を入れるよね?

それに葬儀に会社の人間が参列しなかったら、不自然に思いそうなものだけど・・・。
あ・・・・もしかして密葬になってるのかな・・・。
亜美337

私、以前身内の葬式の時に、
“私は派手な葬式は嫌いだから、ひっそりとしたのが良いな~”・・・なんて
両親の前で言っていた気がする・・・。
亜美343

両親も、私が死んでしまう要因を作った、会社側にわだかまりがあって
連絡していないのかも・・・・。
亜美372


スギケン君は・・・・・行動力ないからなぁ・・・。(^^;)
亜美345


頭から血の気が引いたが、もう覚悟を決めるしかない・・・。
亜美340



帰国は2年後の午後。


まず帰国後、両親に誤ってから彼の元に行く事にしよう・・・・。
おそらく夜になってしまうかな・・・。(^^;)
亜美344


こうしている間にも、両親やスギケン君が、私のせいで悲しみに暮れている姿を
想像すると、居ても立ってもいられなくなるけれど・・・・。(´・ω・`)
・・・・・スギケン君には、滞在中に絵本のお話しをきちんと完成させる・・・
という事で納得してもらおう・・・。
亜美339




そして二年後・・・



二年後帰国した私は、まず両親の元に向かった。
亜美418

みんな元気にしているだろうか・・・・。
こちらの状況を伝える事が出来なかった様に、私も家族や友人の状況を知る事は
出来なかった・・・・。
何か変わってしまってはいないだろうか・・・・。
そう考えると、不安になると同時に浦島太郎にでもなったような気分になる。(´・ω・`)
亜美415

向かう途中、どんな顔をして会えばいいんだろう・・・・とバツが悪かったが、
もうこうなってしまった以上、仕方が無い・・・。
亜美419

最初に電話で連絡をした方が良いかな・・・とも思ったけど、
いきなり死んだと思っている人間から電話が掛かってきても
悪戯と思われて怒られる可能性もあるので、そのまま帰る事にした。
亜美416

そして、もしかしたら自宅に自分の遺影が飾ってあるかもしれない・・・と思うと
少し背筋が寒くなった・・・。
亜美414




自宅に戻った私を目にした両親は目を丸くして固まっていたが、
私が状況を説明すると、徐々に現実味が沸いてきたのか、大声で
泣き出してしまった・・・。(^^;)
亜美417

色々と言いたい事もあったようだけれど、とりあえず無事で良かった・・・と
二人とも言ってくれた。
亜美420


そして・・・・やはり仏壇には私の遺影が飾られていた・・・。OTZ
亜美421


スギケン君に会いに行く頃には、思った通り、夜になっていた。

向かう途中の景色を見ながら、ふと思う。
“あぁ・・・二年で大分この辺も変わったんだな・・・。”
空き地だった所にはモデルハウスが立ち並んでいた。
亜美422

そしてスギケン君の家が見えてくる。


懐かしい・・・。
亜美423



・・・といっても、以前から、あまり来た事が無かったので、
それほどでもないんだけど。w

亜美442


玄関に着いた私は、呼び鈴を鳴らす。

ピンポーーン・・・


・・・・・・・・。
亜美424


返事は無い・・・。

おかしいな。電気が点いてるって事は、誰か居るんじゃ・・・?
亜美425


何回か鳴らして待つものの、やっぱり誰も出てこない。
恐る恐るドアノブを捻ってみると・・・
亜美426


あ・・・鍵が掛かってる・・・。
亜美427

ここで私に、少し悪戯心が芽生えてしまった。w
亜美451


二年前に彼から預かった鍵・・・・これで入ってみよう。(^^)
亜美428


本物だよね・・・?
亜美429

鍵を差し込んで捻ると・・・


ガチャッ・・・


よし、開いた。(^^)
亜美430


ドアを開けて、玄関に入った私は、もう一度大きな声で呼びかけてみる。

しかし、相変わらず何の応答もない。

・・・・・・・あ。
亜美431

家の中を見回すと二階の一室から光が漏れている。
外から見た時も、あの部屋だけ電気が点いていたんだ。


普通なら・・・というか常識的に、出直すのが当たり前なんだけど、
この時の私は、なぜかその一室に引き寄せられるように
入り込んでしまった。
亜美432

部屋のドアをノックする。

ここでも応答がない。

ゆっくりとドアノブを捻ると・・・
亜美433


ガチャ・・・


開いた。

中を覗き込むと、主のいない“がらん”とした部屋の様子が目に入ってくる。

ふとパソコンが点けたままな事に気付き、パソコンの置いてある机に
近づくと、その机の上に2冊のノートを発見した。
亜美434


あ・・・・このノートは・・・。
亜美435


2年前、彼に渡したアイデアノートの事が頭によぎった。

広げてあったノートを手に取って、パラパラとめくってみる。

・・・懐かしいな~。そうそう“なきむしさむらい”
亜美436

あ・・・最後のページにスギケン君なりの話の続きが色々書いてある・・・。
でも、行き詰って纏められていないみたいだね・・・。

大丈夫だよ、スギケン君。海外出張中にきちんとオチは考えたから。(^^)
亜美437

でも・・・このノートを知っているって事は、このスギケン君は
あの時、私に会いに来た後のスギケン君って事だよね・・・。

亜美438

そっか・・・。
・・・・こんなに近い未来のスギケン君だったんだ・・・。


・・・・・・・・。
亜美439


ホント・・・どうやってタイムリープしてきたんだろう・・。(^^;)
亜美440



あれ・・・・でも、隣にあるこのもう一冊のノートはなんだろう・・・・。
亜美445


亜美「・・・・・・・・・・・・・。」
亜美441


勝手に見るのも、どうかと思うけれど・・・・妙に気になるよね・・・。
亜美443


まさかスギケン君も、作家として目覚めたとか?(^^)
亜美444


そう思うと好奇心が抑えられずに、つい私はノートを開いてしまった。



・・・・・・え?
亜美446



そこにはスギケン君の知っている私の事がびっしりと書かれていた・・・。
私の居なくなった後の事も・・・・。
亜美449


そして最後のページには大きくこう書かれていた。

“彼女は決して友達が多い方ではなかった。

なので、彼女という人物をきちんと覚えていられる人間は
この世の中でも、それほど多くは無い。

だからこそ、自分がきちんと覚えておくのだ。

決して消える事のないよう、忘れえぬよう・・・・
こうして文章にして残して。

年を重ね、忘れそうになったら、このノートを取り出して思い出すよ。

だから亜美・・・心配しないでね。”



・・・泣いていた。
涙が止まらなかった・・・。

亜美448


ありがとう・・・。



・・・・・・・。
亜美449



スギケン君・・・この時間に部屋を空けるとすると、夕食を買いに
コンビニに行ったのかな?
亜美450


そう思えた私は、コンビニに向かう事にした。



そして・・・・コンビニで買い物を済ませて戻ってくる彼と
2年ぶりに再会を果たした。







彼女から事情を聞いたオレは、ボーゼンとするばかりだった・・・。



翌日、帰ってきた楓さんは、“そうですか・・・・。”と小さく呟くと、
オレの隣に座ってきた。
亜美352

隣に座る楓さんにオレは・・・

“これはどういう事でしょう”
“こうなる事を・・・楓さんは知っていたんですか?”


・・・・と聞いてみた。
亜美353


すると楓さんは・・・

楓「スギケンさん。
  旅立つ前に言った様に、過去を変える事は出来ません。」

亜美354

スギケン「はい・・・。」

楓「でもね。」
亜美355

楓「未来となると話は別です。
  未来には・・・数多くの選択肢が存在します。」

亜美356

スギケン「・・・・・・・・。(^^;)」

楓「そうですね・・・・・分かりやすく例えますと・・・」
亜美357

楓「過去に行ったスギケンさんと平行して、“行かなかったスギケンさん”
  存在するという事です。そのスギケンさんには、すでに今回のような選択肢は
  用意されていません。同じく、過去に行ったスギケンさんの行動にも
  多くの選択肢がありました。
  亜美さんに未来から来た事を気付かれないスギケンさんもいたでしょう。
  海に行けなかった亜美さんも居たはずです。
  その時に選んだ選択肢によって、次の選択肢の幅と種類が決まる。
  そう・・・・その時に選んだ選択肢によって未来の選択肢も変わるのですよ。
  あなたは知らず知らずの内に、今回の結果になる様な選択肢を選んでいた。
  流石に、どの行動が引き金になっているかまでは私にも分かりませんが・・・。」

亜美360

楓「でも、きっとそれは、他愛もない事ですわ。」
亜美358

楓「だから私は言ったのですよ。“あなたしだい”・・・・とね。」
亜美359

楓「でも、少しだけ協力もしました。
  あなたが旅立つ日の設定。」

亜美362

スギケン「旅立つ日・・・ですか?」

楓「亜美さんは、昨日帰国し、あなたの前に現れる・・・という未来が
 選択肢のひとつにあった。」

亜美363

楓「でもスギケンさん。 ルネの用事を待つ事によって
  あなたの出発が一週間遅れたら・・・彼女が戻ってきたとしても
  つじつまが合いませんよね?
  おかしいのですよ。なぜなら帰ってくる亜美さんは、
  過去のあなたに出会っている亜美さんなのだから。

亜美364

楓「戻った亜美さんに出会うあなたは、過去から帰ってきた後の
  あなたでなければならない。」

亜美361


スギケン「ですが・・・それなら、こちらの状況に合わせて亜美の帰国日が
      なんらかの事情で延びるって選択肢も発生してきませんか・・・。」

楓「発生しません。」
亜美452


スギケン「え・・・・・。」


楓「スギケンさん。 この世の中はね。
  とても繊細なバランスで出来ているんですよ。
  亜美さんが無事に戻ってくる・・・。
  それってあなたにとって、とても幸せな事ですよね?
  でも、なんのリスクも無しに、そんな都合の良い選択肢が手に入ると
  お思いですか?

  亜美さんが生還する・・・といった未来を得るために、あなたが選ぶ数多くの
  選択肢の中には、あなたが生命の危機に晒されるリスクを背負ってまで
  過去に行く・・・という選択肢も必要だった。

  奇跡的な幸せに繋がる選択肢を得る為にはね、等価交換とまでは
  いかないにしても、得る人間にもそれなりの代償が必要になるのです。

  ルネに自分の身を任せて安全を得ている状態での時間移動。
  そんなもの、あなたには何のリスクも無い。

  ここまで言えば、なんとなくはご理解いただけますか?

  つまり、最低限の選択肢として、あなたはリスクを背負った上で、
  亜美さんが帰国する以前に時間旅行を終わらせなければならなかった。


  帰国日が延びるなんて選択肢、考えない方が良いです。

  “出張の直前で行き先が変わって、乗るはずだった旅客機に同姓同名の
  人物がいた” “なぜか親族ですら、その事実に気付けなかった”・・・
  それ以上の偶然や奇跡を求めるなら、相当シビアな選択肢のチョイスと
  大きなリスクが必要になりますよ。」

亜美453


楓「お分かりになりましたか? もし、出発日をずらしていたら・・・・。」
亜美380

スギケン(ゾクリ・・・・。)

楓「恐らく亜美さんは、行き先の変更も無く、墜落した旅客機に乗っていた・・・・
  という未来が選ばれていた。それが一番自然な流れだからです。
  先程言った2つの選択肢を、あなたが選ばなかった場合も同様・・・・」

亜美366


楓「なぜなら、つじつまの合わない時間配列は・・・・」
亜美367

楓「世界が許さないから。」
亜美370

話を聞きながら、オレの喉はもう乾ききっていた・・・。

楓「おめでとう、スギケンさん。
  あなたは自分にとって一番幸せな未来を選び取りましたね。」


そう言うと楓さんは楽しそうにクルッとターンをして見せた。
亜美369


そしてニコリ・・・と笑う楓さんを見たオレは・・・・
亜美368


初めて彼女が“怖い”・・・・と思った・・・。



END(アフターストーリーに続く)

 SD16綾瀬亜美

0 Comments

Leave a comment