スギケンの闇鍋風ドールブログ

ドールの話をメインに、カメラ、漫画、イラスト、アニメ、映画など、ある方面に偏った趣味を闇鍋風に送る不定期日記です。                

うちの子紹介10人目 ~綾瀬亜美さんの事情~ その2

前回の続きです~。

続きもののドールコントですので、前回をお読みでない方は、その1を先に
お読みになってからご覧くださいませ~。

亜美383 事件の一週間前、彼女から電話があった。

どうやら仕事の関係で、海外へ取材に行く事になったらしい。

そんな君に対して、僕は“おみやげ楽しみにしてるよ♪” と開口一番に言ってしまい、
失笑を買っていたっけ・・・・。

それは恥ずかしながら、当分君の顔が見れない寂しさを隠した言い訳だったんだけど・・・。

でも、寂しい感情を隠してとぼける僕の心を見透かしたように、彼女は穏やかな声で、
こう言ってくれた。

「向こうからも連絡するからね。」と・・・。

「海外じゃ色々と危険な場所もあるから気をつけて。」

そう言う僕に、君は・・・
「大丈夫だって~。スギケン君は昔から妙に慎重なんだから。(^▽^)」
軽く笑い飛ばしていたっけ。

亜美47

確かに常に行動的な彼女とは対照的に、この当時の僕は、何をするにも
慎重というか警戒心が強かった。


それでも心配する僕に、少し間をおいてから彼女は・・・

「もし仮に私の身に何かが起きても、私の事覚えていてね。
そして星空に祈ってよ、そしたら何があっても私は君のもとに
帰ってくるから。」


と言った・・・。


なんだよそれ?w と笑う僕を見て、彼女も笑っていたっけ。


でも今思うに、口調が少し真面目だったから、本人も虫の知らせというか
何かを感じ取っていたのかもしれない・・・。
でも、“何でもとりあえずやってみる”という彼女の姿勢が、
その不安を上回っていたのだろう・・・。

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でもね・・・・



飛行機の墜落だよ・・・・。


海外で何を気をつけるっていうんだ・・・・。


それ以前の問題じゃないか!!


気をつけようがないよ・・・・。



翌日、彼女の乗った飛行機が墜落した事をニュースで知った僕は
最初キャスターが何を言っているのか理解できなかった・・・・。

遠い世界の冗談にしか聞こえなかった・・・・。

飛行機は陸地から離れた海に落ちたらしい・・・・。

生存者はゼロだ・・・。


彼女は・・・唐突に・・・・


突然僕の前からいなくなってしまった・・・。

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事故の発生から二週間後・・・・


いつまでたっても何の連絡もない現実に我にかえり・・・
彼女のいない世界をようやく肌で感じた僕は・・・


泣いた・・・


一晩中泣いた・・・



一生分の涙を使い切ったのでは、と思えるくらい泣いた・・・


暫くの間、何もする気が起きなかった・・・・



もう二度とあの優しい笑顔に会えないかと思うと、
また涙が溢れた。


幼い頃からの、彼女の頑張りを知っていた僕は、
「あんなに頑張って生きてきた人間対して、こんな仕打ちはないよ・・・!」
と、神様を恨んだ・・・・。


そして大袈裟かもしれないけど、自分の半身を無くしたかのような消失感を
・・・・僕は感じた・・・・。



ただ無気力のまま布団にくるまっていた時・・・君のあの言葉を思い出したよ。

「もし仮に私の身に何かが起きても、私の事覚えていてね。
そして星空に祈ってよ、そしたら何があっても私は君のもとに
帰ってくるから。」


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・・・・・・・・・。



僕は馬鹿だから、もう・・・君が遺したそんな言葉にすがるしかなかった。
奇跡なんて起きないのは分かっている。


でもね。


君との約束だから・・・・


僕は祈るよ。


毎日、星空に向かい君の事を思い、祈り続けた。


戻るはずの無い、君の姿を思い描きながら・・・・


・・・・・・・。


でも、何日祈ろうが、何週間祈ろうが、そんな御伽噺みたいな事・・・・
起きる筈もなかった。


あれから一ヶ月が過ぎた。

僕の気持ちも大分落ち着いてきて、周囲の人たちと普段通りに
笑い合えるようになりつつあった。

そして思うようになった。

綾瀬亜美という女性の事を、いつまでも忘れずに覚えていよう。
これは彼女との約束でもある。

亜美59


彼女は決して友達が多い方ではなかった。

なので、彼女という人物をきちんと覚えていられる人間は
この世の中でも、それほど多くは無い。

だからこそ、自分がきちんと覚えておくのだ。

決して消える事のないよう、忘れえぬよう・・・・
こうして文章にして残して。

年を重ね、忘れそうになったら、このノートを取り出して思い出すよ。

だから亜美・・・心配しないでね。

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満天の星空の元、祈りを捧げていると、彼女が笑ってくれたような・・・そんな気がした。





つづく

 SD16綾瀬亜美

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